<129> #14

2010-05-14 22:42:23

速報!! 文科省社会教育課発「事務連絡」全文

テーマ:PTA
「事務連絡」本文が手に入りましたので、取り急ぎ、お知らせします。
いやあ、当方が思っていた以上に、文科省は、PTAの任意性に関して明確な意思表示をしてくれたのだなと感謝感激しながら読みました。

***
事務連絡
平成22年4月26日(右寄せ)

各都道府県教育委員会 生涯学習・社会教育担当課 御中

文部科学省生涯学習政策局 社会教育課(右寄せ)

平成22年度優良PTA文部科学大臣表彰について(中寄せ)

 優良PTA文部科学大臣表彰につきまして別添のとおりご連絡させていただきます。
 今年度は、優良PTA文部科学大臣表彰要項に基づき(引用者注1)、各都道府県教育委員会から提出される調査表(別添1)の記載項目と記載例を一部変更しております(引用者注2)。これは、PTAが任意加入の団体であることを前提に、できる限り多くの保護者と教師が主体的にPTA活動に参加できるよう組織運営や活動内容の工夫をしている団体を適切に評価できるようにするものです。優良PTAの推薦にあたっては、変更点をご確認いただくと同時に、以下の点に注意して審査、推薦いただけますようお願いいたします。


記(中寄せ)

<審査・推薦に当たって>
1 都道府県教育委員会における優良PTA選考の際、PTA等の関係者や学識経験者を含めた選考委員会の設置、もしくはこれに代わる既存の組織等に諮るなどの措置を講じ、適切な選考過程を経ること。

2 また、国立大学附属学校PTAや私立学校PTAについても、活動状況を十分把握の上、適切に選考されるよう配慮すること。

3 選考に当たっては、幼稚園、高等学校、特別支援学校のPTA団体のうち、必ず1団体は含むこと。

以上(右寄せ)


<提出について>
提出期限:平成22年6月14日(月)
提出方法:(略)


注1 9年ぶりに一部改正された旨、「表彰要項」冒頭に記されている。

注2 「表彰要項」中の「表彰基準」(1)「組織・運営」の下位項目のひとつ「ア」が、従来は「組織が良く整備されていること。」となっていたが、今回は「適切な組織が構成され、効果的な運営が行われていること。」となった。それに対応し、「調査票」中の1「組織・運営」の中の「①組織の構成や運営状況」の記載例が、従来の「保護者及び教師の加入率、会費の納入状況、内部組織の整備と相互連携等」から、今回は「会員の加入状況や多くの保護者や教師が参加できる組織づくりとその運営方法の工夫等」に変わっている。
「適切な組織が構成され」と「適切性」が前面に打ち出されたことと、従来あった「加入率」がなくなっていることが注目される。


関連エントリ
・<優良PTA文科大臣表彰「被表彰候補団体調査票>(09.12.13)





 ■主体的に!
素敵な響きですね♪
Twitterで呟いくというよりは、むしろ、叫んで参りました。諸々、ありがとうございます。

2 ■『加入率がなくなった』が特に
『加入率』がなくなったのは素晴らしいですね。保護者、教師のお互いの考えを尊重すれば、それは関係ないですものね。
 ありがとうございます。

3 ■「事務連絡」のイメージとして
まるおさん、典拠テクストの御明示を重宝します。
「事務連絡」のイメージとしては、文部科学省のサイトにある、こんなもの↓を思い浮かべて読みました。
http://www.mext.go.jp/a_menu/influtaisaku/syousai/1263082.htm

4 ■Re:主体的に!,『加入率がなくなった』が特に,「事務連絡」のイメージとして
>とまてさん
さっそくお叫びいただき、ありがとうございます!

「文科省が優良PTA表彰基準見直し。」
との御ツイートにより、「基準が見直された」のだと改めて認識できました。
教委によっては、今回の、この国民の主体性を重んずる方向での「見直し」をスルーすることも考えられます。
チェックしていきたいと思います。

>柳下さん
「加入率」がなくなったこと、「加入率」の回答が教委にとってある種のプレッシャーになっていたようなので、その意味でもよかったと思っています。

FJNさん>
いつもいつも、適切なタイミングでの適切なご教導、ほんとうにありがとうございます!

5 ■おめでとうございます!
大きく前進ですね!!
まるおさんのお力、素晴らしいです!

「加入率」なんて、意味のない数字がなくなって朗報です。
当方、これよりPTA総会ですw

6 ■Re:おめでとうございます!
>猫紫紺さん
いえいえ。
でも、お褒めくださり、うれしいです(*^_^*)

お疲れ様です。
PTA総会、いかがでしたか。
御ブログでのご報告、楽しみにしております。

またしこしこと日本語論・日本人論を再開したいと思っております。

7 ■NHKの朝一お疲れさまでした
拝見しました。
文部省の昭和29年参考規約文書に明記された「自由入会」の箇所が赤いアンダーライン付きでテレビ画面に映って感動しました。
文科省の3年前の書類も映って感激しました。
お疲れさまでした。
素敵なオフィス(研究室)ですね。
アベキンヤの叢書が2冊とマルヤママサオの叢書1冊が書棚に置かれた光景が画面向かって左手(加藤教授の右後方)に映った後、書棚のその下の段にマルヤマの叢書がドカッと並んでいるところが映り、NHKのキャメラスタッフは撮影センスが抜群だな、と感心しました。
お疲れさまでした!
視聴者の反響が甚大だったらしく、NHKが続編プログラムを計画しそうな予感を持ちました。

8 ■現実
長い時間をかけて、巨大な国家と言う組織の
延々と続く、シッポ切りを見てきただけ
のようにも思えます。

PTA問題は、ジェンダー問題です。

日本人・日本文化の特徴である
(あいまいさ)は、法や政治・宗教
をもってしても解決はできないでしょう。

苦労のバトンを要求しているのが
誰なのか何処なのか、国なのか人なのか
悩ましいところですね、多くの親はそれぞれの
立場で子育ての現実が待っています。

誰も解けない国家の(あいまいさ)と
どう向き合うかは
個々に委ねられているのでしょう。



9 ■Re:NHKの朝一お疲れさまでした
>姫路さん
「あさイチ」関連のエントリが立っていないとは言え、コメントをこのエントリにいただけたことうれしく思っています(「あさイチ」関連のエントリは近く立てる予定です)。

平成22年の事務連絡が出るにあたっては一定の役割を果たせたのではと自負していますが、文科省とのやりとりに際しては本当にいろいろな方のご助言・ご指導をいただけました。
特に印象深いのは、昭和42年の文書の中の文言(「会の趣旨に賛同する親と教師が自主的にできるだけ多く参加することが望ましい。」)をめぐるやりとりの時の助言です。

↓の約四年前の拙エントリ本文からは、当時においては文科省担当課も「原則、全員加入」をよしとしていたことが見て取れますし、そのコメント欄に寄せられた鋭い指摘は、当時の文科省関係者に、任意加入の方向に舵を切らせた大きな要因のひとつになったのではと思っています。
http://ameblo.jp/maruo-jp/entry-10341153459.html

書棚の本にご注目いただきありがとうございます。今年度は、丸山眞男をしっかりと読み、それと日本語のあり方との関連を考えてみたいと思っています。そして、そこで見えてきたことをPTA問題の解釈にも使っていければと思っています。

10 ■Re:Re:NHKの朝一お疲れさまでした
>まるおさん
御多用中のレス、痛み入ります。
私の中で、マルヤマは、西洋のクラシックを愛聴すると同時に福沢諭吉を批判的に愛読した、スーパースターです。
今春の月刊すばる2月号「一九八九年の丸山眞男」http://subaru.shueisha.co.jp/backnumber/2013_02/を読んで少々処々多々泣けました。

11 ■千葉市内単P受賞(H23年度)
NHKあさイチで、事務連絡書面を紹介してくださって、ありがとうございました。

千葉市で一番古い歴史を持つ小学校の単P(現在区P連役員校)が、優良PTA文部科学大臣表彰(平成23年度)を受けています。平成23年度は、千葉市P連会長が日P会長の期間です。
http://www.pref.chiba.lg.jp/kyouiku/shougaku/hyoushou/ptamonka.html
http://www.chibacity-chuo-pta.net/pta.html

政令市のため、千葉市P連は千葉県P連に所属しておりません。千葉県教育委員会に事務連絡は届いても千葉市教育委員会に事務連絡が届いたのかどうか?私にはわかりません。

優良PTA文部科学大臣表彰候補単Pは、各市区町教委→都道府県教委→文部科学省の順に選考(推薦)されるのでしょうか?

その場合、選考(推薦)に伴い、
・千葉市教委に事務連絡が届いていること
・千葉市教委が推薦された単Pの会員・会費の集め方を確認していること(任意加入か否かの確認)
が前提条件と思いました。

12 ■Re:千葉市内単P受賞(H23年度)
>千葉市民さん
事務連絡の宛名を見ると分かるように、(政令市ではありますが)千葉市には届いていないと思います。

選考のプロセスはご指摘の通りだと思います。おっしゃるように、
*****
その場合、選考(推薦)に伴い、
・千葉市教委に事務連絡が届いていること
・千葉市教委が推薦された単Pの会員・会費の集め方を確認していること(任意加入か否かの確認)
が前提条件と思いました。
*****
と私も思いますが、実行されていないと思われます。

東京都に関しては、はじめ都で留め置かれていたのですが、市区町村にも送付してほしいとの私の要請に応えて、都から各市区町村に事務連絡の内容を伝えています。
しかし、選考に際しては、都においても加入のあり方を問うことはしていないと思います。
「調査表」の調査項目には加入のあり方を直接的に問う項目がないので、それをいいことに黙殺されているのです。嘆息。

事実上、埋もれてしまっていた「事務連絡」が、NHK「あさイチ」のおかげで、また日の目を見たこと、とてもうれしく思っています。
しかし、「敵」は、ほんとうに、あこぎだと思います。

13 ■Re:Re:NHKの朝一お疲れさまでした
>まるおさん

>「あさイチ」関連のエントリは近く立てる予定です
とのこと、そのエントリが楽しみです。
私は研究者お二人(加藤教授と今野教授)が、どちらも、はっきりと「自由」ということを言ったので、良心的な番組だったという印象を持っています。

14 ■NHKの「あさイチ」について(まるお)
>姫路さん
>「あさイチ」関連のエントリは近く立てる予定です
とのこと、そのエントリが楽しみです。


遅ればせながら、エントリを立てようと番組を改めて見てみました。

今野氏が「社会も時代も大幅に変わってきているので、PTAも大幅な見直しが必要だ」としつつも、保護者一人ひとりの「自由意思」や「選択」の尊重、というところには話が及ばない点について一言申し述べようかと思ったのですが、岡山の西小や札幌の札苗小の実践の紹介の部分を見ているうちに、私の言いたいことはもう十分に言い尽くされているなと思いました。