<198> #3

2012-01-03 21:44:34

仙台市教育課題研究発表会「入退会自由なPTAを求めて」を聞いて(3) 質疑応答

テーマ:PTA
発表後、質疑応答の時間になりました。

<デムパさんのコメント>
まず、「デムパ」さんが生徒名簿の流用の件を個人情報保護法の観点から問題にされました。
PTAと法律の問題(裁判沙汰になった時の問題)については、「デムパ」さんが「デムパの日記(12/29)」で改めて取り上げています。
PTA幹部・学校幹部・教委関係者の方、必読ですよ。
現実問題として、(入退会自由とは別の争点ですが)福島県立白川高校のPTA会長が裁判で訴えられて、かなり厳しい立場に追い込まれていますよね。


<まるおのコメント>
さて、私は、以下の三点についてコメントしました。

①「学校所費」としてPTA会費を徴収する問題
意思確認もなしに「学校所費」というくくりでPTA会費が学校によって徴収されているとのことだが、入会の意思確認をした上でならともかくも、消費者契約法にも抵触する可能性大な問題だ。
横浜市でも同様の問題のケースがあり、是正を求めているところである。
進展があれば、拙ブログで紹介したいと思っている。
(ちなみに、2012.1.2に再放送の「マルモのおきて」で双子の兄弟が入学した学校も、「学校所費」としてPTA会費が徴収されていました。書式が桝谷さんが映像資料で紹介してくれているのと瓜二つだったです。)

②PTAに異を唱える者の子どもに対するいじめの問題
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その前、震災から2、3日後のことだったと思いますが、寺岡・紫山地区の避難所に指定されていた寺岡中学校で知り合った方から、「PTAの問題を取り上げると子どもがいじめられて不登校になったり、保健室通学の憂き目に遭ってしまう」と自らの体験を交えて忠告を頂きました。
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とのお話は、胸の痛むお話だ。
私のネットでの知り合いにも、PTAに対して筋を通した対応をしている方がいて、その方のお子さんが親のPTAに対するスタンス絡みで不登校になったり、学校で不当な扱いを受けているといった話を聞いている。
PTA問題とこどものいじめ・不登校問題との関連は、全国的な問題なのだと改めて感じた。
日本は本当に、自由で民主主義の国なのか疑問に思いたくなる話だ。

③PTAにみんなが関わる必要性?
「入退会自由を周知しても会員はおそらく減らないだろうと考えています。」とのことであったが、この点に関しては異論がある。
自由にして、入りたい人は入り、入りたくない人は入らない、それでいいのではないか?
いろいろな考え方や事情のある方がいるのだから。

ただ、その際に、学校と保護者が連携するための仕組み(名前はいろいろあるだろうが例えば「保護者会」)を設定する等の工夫は必要になる。
保護者と学校が連携するためのミニマムなものと、有志によるボランティア組織はきちんと線引きすべき。従来その線引きがあいまいなためにあまりにも多くのものをPTAが背負い込まされている。
(なお、この論点は横浜でのPTAシンボ(2010)で元文部官僚の寺脇研氏も主張されているもの。)

この場にいらっしゃる、現場や教委の先生から、「有志による参加のPTAと全員参加の保護者会を分けるべき」と言っても実際問題としてはそううまくはいかないんだという、ご意見があればぜひ聞いてみたいと思う。
             ****************

当方のコメントが終わったところで、司会役の教委の先生が、当方の提示した三つの論点について意見があるか会場に振ってくださったが、残念ながら反応はなかった。
後で、桝谷さんのお子さんが通っておられる学校の校長先生もいらしていたことを知った。


< Gururiさんのコメント>
この後、Gururiさんがコメントを述べられ、桝谷さんと掛け合いとなる。

Gururiさんがご自身の新設校のPTA立ち上げの体験を踏まえつつ、PTAのそもそもの位置づけがきちんとなされていないことが、お金の集め方の不透明さにもつながっている、といった指摘をする。

それに対して、桝谷さん、
「会の性質を説明した上で入ってもらうべきなのに、そこをあいまいにして有無を言わせず会員にし、お金を集める。どうしてそれで平気なのか。僕は非常に不思議です。
もらってしまっていいものかどうかちょっと分からないお金を集めてよくも平気だなと思うのだが、どうですかね?」(映像資料「3/3」4:00あたり)

Gururiさん、
「会の性質をあいまいにしたままやり過ごそうとするのは、『入退会自由』であるとなってしまうと、PTAが立ち行かなくなるということを執行部の人たちは心配していると思うが、立ち行かなくなればなったでそれはそれでPTAが求められていないということであって、必要な機能は『保護者会』が果たしていけばいいだけだと思う。
(中略)
逆に、自由を明言して加入率100パーセントと言うのは不自然さを感じてしまう。」

桝谷さん
「仙台でも青葉区では『入退会自由』を明言している学校があるようで、
同じ仙台市でも、入退会自由をめぐり濃淡があるようだ。
入退会自由をうたいながらちゃんと活動できているPTAは実は結構あるようだ。
そのあたりについて、今は調べてみたいと思っている。」



以下、「(4) 校長先生を交えての立ち話・ファミレスでの座談会」、「(5)帰りの新幹線での朝日の記者さんとの意見交換」に続く予定です。





1 ■今年もよろしくお願いします。
まるおさん

昨年は、お世話になりました。
私もこの場をお借りして申し訳ありませんが
月光さん・デムパさんに厚く
お礼を述べさせて下さい。

私がもう一点気になる事があります。
それは、PTAに対する教職員組組合の動きと
絡みです。私が知る範囲で大規模なものは
二つあると聞いています。

それと仙台の、知人が3名程度に
リサーチしてみました。
1名は、古くから代々仙台住まい
残りはいわゆる(転勤族)です。

丁度、年末だった事もあり、
少し電話で質問してみました。

正直3名の中の2名は
とても良い方なのですが(本音と建前のハッキリした方)なのでそれほど、
情報を(消化中)で鵜呑みにさせて
頂いていないのですが
おかげ様で、様々な事が理解できました。

確かに仙台は、入退会の周知に関しては
濃淡がある様子ですが(子供は人質)の
問題もあるので、誰も抜けないだろう
との事でした。

いじめは(地域の保護者)だけでなく(教員)
の場合も考えられます。PTAからの曖昧な
偏った情報を植えられ、児童や家庭に
関する(教員)の表面的で無意識な
判断だった場合、学校の管理職
の運営はどうなるでしょうね。

大規模都市に比べて、まだ地方のほうが
義務教育の安定が見られるのは、地域密着
である側面もあるのでしょうか。

家がお願いしていました
教員免許を持たれた家庭教師の方の話も
大変興味深く、この件はいつかまた・・・

仙台も教育の2極が進んでいる事は
理解できました。

私が一番心配なのは、
世界のいくつかの国が陥っている経済的な
現象とこの国もリンクしていて
モラル崩壊が、PTAを通して義務教育の
あちらこちらで出始めいてる事です。

何が原因か・・・
・義務教育の崩壊
・家庭の崩壊
・地域・コミュニティーの崩壊
なのでしょうか。

何処かのシンクタンクのように
単位PTAの格付けしなくちゃならない時代が
くるかも知れないですね。

細かくデータを取る事が問題の根幹を洗い出し
すると思います。

ネット社会の凄さを痛感しています。

2 ■Re:今年もよろしくお願いします。
>OTさん
こちらこそです。

仙台において、PTAに対する教職員組合の大きな動きが二つあるということですか?
気になります・・。

3 ■まだ、私も調査中です。
誤解の無いように加筆させて下さい。

教職員組合に関しては、私自身あまり良く
知らないので、まだ(調査中)なのです。

やはり、壁があって話して下さる方と
絶対、表に出せない(らしい)関係もある様子で。

ただ、私が質問した仙台の方々は、確かに(入退会自由である事は、知っている父兄が多い)と話していました。もちろん、この方は、政治派閥も宗教にも無関係な方なので、この情報を鵜呑みにするならば、事実だろうと思います。

しかし、この方お住まいの学区内に通学されていないと思います。

今言えるのは、仙台もご多分にもれず、2極化が影響しているのだな・・・と実感しました。

私は、たぶん母親層の中では、古い世代なので
(町内会・子供会が活発だった時代)つい、自分の時代と重ねてしまう部分もあったのですが、暴走論は身にしみているので、皆さんの言われるとおり、すんなり入退会自由でも良いと思っています。

まるおさんの言われるとおり、必要とされていないのであれば、活動を休憩させるべきだし、必要があれば、余力で手伝える人を募るほうが健全だと思っています。