<214> #2

2012-05-07 20:08:20

「家庭教育」と言う時の「家庭」は主語か目的語か?

テーマ:PTA問題の実際的解決をめざして
「家庭教育」と言う時の「家庭」は、当然「主語」だと思っていた。
つまり、それは、「学校教育」とセットになることばで、
「家庭による子どもに対する教育」という意味である、と。
「学校教育」が、「学校による子どもに対する教育」という意味であるのと同じように。

ところが、「家庭教育」を「家庭に対する教育」の意味で使う場合があるようなのだ。
その場合、家庭は「主語」ではなく、「目的語」となる。


↓に引用したのは、今日の、橋下番の朝日新聞記者のツイート
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朝日新聞・橋下番 ‏ @asahi_hb
そもそも、家庭教育支援条例案の根底にある考え方はどこから来たのか。発達障害や児童虐待、引きこもり、不登校などの要因には、伝統的な子育ての文化が失われたからだと主張し、国や行政による家庭教育(保護者への教育)の必要性を説く「親学」という考え方が背景にあります。
5/7 16:49
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「家庭教育」を「保護者への教育」の意味で使うことがあるのですね??
こういう用法があるのなら、「学校教育」に「保護者や市民による学校教職員への教育」の意味があっていいはずです。


ともあれ、PTA問題には、「保護者を教育してやろう」とする教育関係者の意識が関与していることは間違いないと思っている。

朝日新聞の橋下番氏によると、橋下大阪市長もそのような「お上意識」に対してははっきりと否定的であるようだ。我が意を得たり、です。

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朝日新聞・橋下番 ‏ @asahi_hb
橋下氏「(仮に)僕が市民の側に立った場合には『うるせーこの野郎、大きなお世話だ』と多分言うんじゃないかな」「僕はそういう条例は作りません」。橋下氏の言葉は以上です。一方、国会では4月に「親学推進議員連盟」が発足し、今回の条例案に似た家庭教育支援法の制定をめざしています。
5/7 17:23
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この4月に発足した「親学推進議員連盟」の動向には注目です。
家庭を教育の「目的語」とする動きには今後も注意していきたいと思います。


ちなみに、
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親学推進議連は、安倍元首相が会長、民主の鳩山元首相、公明の山口代表もメンバーに加わっています。
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とのこと(出典、同上)。





1 ■家庭を教育
いわゆる「国民化」ってやつでしょうか。家庭人を日本国民に育て上げるという・・・イヤですねぇーーー

こちら、学校の先生は(前の都内の小学校に比べて)かなり民主的な感じがします。対話や確認作業、ルール順守ということを重要視していて、まあ安心できるかなーという気がしています。
が、地域やPTAは「慣例」「暗黙の了解」で動くっぽいので、気が抜けません^^;; 

学校より、職場より、何よりPTAが管理的、教育大好きって感じです。

2 ■Re:家庭を教育(「国民」と「市民」、「公民」と「臣民」)
>TRKさん
>学校より、職場より、何よりPTAが管理的、教育大好きって感じです。

ほー、なるほど。
引き続き、TRKレポート、お待ちしております!

「国民化」という表現、ニュアンスは分かりますが、私の理解語彙・使用語彙にはなかったので、手近の辞典を引いてみました。

「国民化」という項目はあませんでしたが、「国民」の語釈部分に勉強になったことが出ていました。

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国権に服する地位では国民、国政にあずかる地位では公民または市民と呼ばれる。
『広辞苑 第六版』
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国家の統治の主体として国政に参加する地位にある場合は「公民」、君主国などにおいて統治の客体である場合には「臣民」とも呼ばれる。
『大辞林 第二版』
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「国民化」という場合、『広辞苑』の言う「国民」、『大辞林』で言われるところの「臣民」の意味にアクセントが置かれて使われるのかなと思いました。

以下、つぶやきですが-、
『大辞林』の語釈に従って言えば、『国民』を「臣民」から「公民」とすることが、あるべき『国民化』であると思いました。
その点、PTAのやっていることは、『国民』の「臣民」化だなと改めて思うのです。