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2010-02-06 16:34:42

文科省との対話(8) 報告篇② 「自動加入」の違法性をめぐるショッキングな認識

テーマ:PTA
前エントリをまとめた後、記憶がよみがえってきた。
文科省のPTA担当の係長氏が
「自動加入」は「強制加入」とは違うのでは? 「強制加入」はダメだが、「自動加入」はダメではないのでは?
と言ったこと。

そのような認識はわたしの理解を大きく超えるものであり、ショックのあまり記憶が飛んでしまっていたようだ(笑&涙)。
それが、前エントリで係長氏とのやりとりをできるだけ正確に再現することによってよみがえってきたというわけ…。

係長氏の言う「強制加入」とは、

「やめたい人もやめさせてもらえないもの」

を言うようだ。これは、アウトであると。
この考えは、住民の退会は認めないとする自治会側が敗訴した、埼玉県の県営団地をめぐる判決を意識したものと言える。
いっぽう、
「いったん全員を有無を言わせず会員にする」ことには、問題はないのでは、と言うのである(驚)。
有無を言わせず入らせられた人は、問題を感じたら総会等で異議申し立てをすればいいし、それが認められず、なおかつその会の決定に納得できない場合は退会すればいい、と。

確かに、そう係長氏は言った・・・。私の記憶に誤りがなければ・・。

確かに、過去の判例をものすごく狭く解釈すれば、明白に黒なのは、「退会を認めないこと」なのかもしれない。
しかし、公務員がそういうやー様チックな解釈をしていいのでしょうかね??

この国って、ほんとうに民主主義の国なのか?
この国の行政って、何ものなの?
不信感に包まれている今日この頃です。
政権は変わったけれど、お上意識は変わらない。
(PTAはお上の末端。お上の手先と位置づけられる。)

そう言えば、行政への不信感については、つい先日、「とまて日記」のとまてさんも、「ホントだったら酷すぎる…」という記事で触れておられますね。


当方が、では、消費者契約法で定められている説明責任についてはどう考えるのか?
と問うと、それは消費者庁に聞いてほしいと言われた。

消費者契約法の管轄は消費者庁とは言え、文科省やPTAがその法律の外にあるわけではあるまい。


正式な回答というよりも、個人的な「感触」を話してくれただけなのかもしれないが、教育行政に携わる国家公務員としてどうなのだろう?

次回の対話では、私の理解に誤りはないかも含め、先方の考えをよく確認してみたいと思う。

なんか、私の理解に間違いがなければ、
「国民の自由」に対する挑戦
を感じるのだが。





1 ■退会自由は必須?
まるおさん、いつも勉強になっています。ありがとうございます。

 現場を体験してしまうと、自動加入は強制加入と殆ど等価と思えますが。
 それでも、“退会随時”は必須ということだけは認めざるを得ないと、こういう訳ですね。ということは、退会規定が無かったり、周知徹底されていないPTAは表彰できないということになりますね。
 本当に困っていた最中、引越しするか自分が死ぬか以外に抜けられないような気持ちになっていたとを思い出しました(笑)。そのころ、ちゃんと分かっていたらもっと良かったですが、終わった後でも、任意加入のことを知って良かったと思っています。

2 ■Re:退会自由は必須?
>とまてさん
>現場を体験してしまうと、自動加入は強制加入と殆ど等価と思えますが。

よく分かります。現に、仙台の八木山小や塩尻の吉田小のケースに見られるように、「自動加入」は、「全保護者が参加するもの」という前提の下で実施されています。
そこでは、「退会」は選択肢として用意されていません。
それがはっきりと用意されるようになれば、それは一歩前進と言えるかもしれませんね。

しかし、今は全然そうなっていない。
だから、とまてさんの体験されたように、

>本当に困っていた最中、引越しするか自分が死ぬか以外に抜けられないような気持ちになっていたとを思い出しました(笑)。

という状況に追い詰められる保護者も出てくる(怒)。
そう言えば、子どもたちにとって誰よりも大切な母親がこのような理不尽かつ過酷な状況に置かれるていることに、ある日気付いたことがわたしの「反PTA運動」の出発点でした。
それを思い出させていただきました。

文科省や教委が「消火器詐欺」のようなやくざな手法を今後もやめないと言うなら、われわれは、PTAが任意加入である「事実」をこれからも頑張って広めていきましょう!

コメント、ありがとうございました。