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2010-04-01 19:59:29

PTAと交通安全協会

テーマ:PTA
「安協」こと、交通安全協会をご存じだろうか。
一時期、ドライバーの間でとても悪名高かった組織だ。
免許証の手続き(取得・更新)のために警察署や運転免許センターに出向くと、この「安協」の職員が免許の取得・更新のための手続きの一部であるかのような口ぶりで、会費の支払いを求めるということが行われていたのだ。

私も、免許を取ってもう25年になるが最初のころは、言われるままに支払っていた。
ところが、10年くらい前からだろうか。そのアンフェアなやり口がネット(その頃は「コンピューター通信」と言っていた?)や一部の自動車雑誌等で問題になり、私も会費の支払いは義務でも何でもないことを知ることになった。

そして、免許の更新のときに、支払って当然のごとく「会費」の支払いを求めてくる、一見婦人警官、実は「安協」の女性職員さんに向かい、「いえ、わたしは結構です。」と断った。すると、その婦人警官風の女性職員は怖い顔をして、「交通安全にご協力いただけないのですか? 更新の案内もこちらで出しているんですけどね。」と言うのだった。
少しひるんだけれど、ネットの情報でその不公正さについてたっぷりと情報を仕込んでいたので、きっぱりと「いえ、やっぱり結構です。」と再度お断りした。

その次の更新のとき、またあんなやり取りをしなくてはいけないのかと気が重かったのだが、「正規の手続きと抱き合わせ」のアンフェアな勧誘はなくなっていた。
正規の更新の流れとはきちんと切り離されて、別の場所で勧誘をすることになっていたのだ。

昨年末、また免許の更新のため、運転免許センターに出向いたところ、そもそも「安協」の申し込みコーナーそのものを見かけなくなっていた。
そういえば、五年前の前回の更新のときのことを思い起こしても安協の存在感はなかった。
私がたんに気がつかなくなっただけなのかもしれないが。


従来、安協は「交通安全のために自分たちに協力するのは当然」とばかりにドライバーから半強制的に「会費」を集めていた。しかし、それは人々の批判を受け、改められた。
PTAにもぜひ安協を見習ってほしいと思っている。


「自動加入」の是正を求め、相談させていただいている文科省のPTA担当の係長氏に、この安協の話をしたことがある。
係長氏も自動車免許をお持ちのようで、よくご存じであった。

「わたしもあれはおかしいと思っていて、どうして払わなくてはいけないのか、説明を求めた口です。」

この件では、すっかり意気投合できたのでした。


交通安全協会についてのウィキペディアの解説を張っておきます。

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•会員勧誘・会費徴収方法
この交通安全協会への加入は、個人の任意である。しかし、任意であることの説明が十分でないまま、あるいはまったくないままに同じ窓口にて一連の手続きの中に組み込まれて支払わされていることが少なからずあり、支払い(=入会)を義務と誤認するケースが後を絶たない。過去には全国市民オンブズマン連絡会議所属の新海聡弁護士は「任意であることを明示しないなら詐欺的行為だし、周りに迷惑をかけるかもしれないと心理的圧迫を加えるなど、ある種の脅迫、詐欺商法ともいえる」とし、交通安全協会費の集め方に問題があるとして、愛知県交通安全協会を「詐欺」として訴えた。[要出典]その結果、名古屋地裁は詐欺と認めることまではしなかったが、「協会費の集め方に問題がないとはいえない」と会費の集め方に問題があることを認めた。[要出典]
この判決を受け、警察庁は各都道府県の警察に対し、会費徴収窓口と運転免許証更新受付窓口の分離などを含む改善の指導を行った[1]。これを受けて窓口を別にする等の措置が講じられたため[2]、加入者は激減した[3]。
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1 ■どこかに書こうと思ってました
 交通安全協会のことは、どこかに書こうと思っていました。確かに、ここ10年間で随分とソフトになりました。とはいえ、しがらみがあって、私は現在会員です。先日、はがきが来て「追加の金を払って特別会員にならないと総会議決権はない」と宣告されました。今度の更新の時には断ります。

2 ■Re:どこかに書こうと思ってました
>いっこくさん
私もいつか書こうと思いながら今になりました。
ウィキに出ていた裁判のことはまったく知りませんでした。
できればその裁判のこと、もう少し勉強したいと思っています。

それにしても、安協は「詐欺」で訴えられていたのですね!
PTAには「詐欺」的性質が濃厚にあるとの見立てがある意味で裏付けられたようで、我が意を得たところです。

コメント、ありがとうございます。