<237> #61

2013-02-14 22:47:16
テーマ:PTA問題の実際的解決をめざして
本日、横浜市教委高校教育課からお話を聞くことができた。

うれしいことに、「桜丘高校の従来の徴収方式は誤解を招くところがあったので改めたい。今見直しをはかっていて、学校納入金とPTA会費とを完全に分ける方向で新年度向け書類を改正中だ。」とのこと。
他の市立高校においては現在未着手ながら、同じような事例があれば見直していきたいとも。
(前エントリのコメント5で紹介した中学校(東京都多摩地区)においても、「校長による強制的な会費徴収方法」は是正されることになったそうだ。)


当方から、「従来、PTA会費を教材費等の学校諸費と『合算』で徴収されることによって、保護者は事実上PTA会費の支払いを強制されてきたと言える。これからは『合算』ではなく、学校諸費のみを支払うという選択肢も保護者に与えられるのか? そうでないと、地方財政法(逐条解説)や文科省の通知で言うところの「真の任意性」が担保されなくなってしまうと考える。」
と述べたところ、

「今後は、入会手続きを取ったうえで、会費を集めます。」
との返答。

その場合、保護者の「選択の自由」がきちんと担保される形でなされるのですね? と確認すると、どうもはっきりしない。
しつこいようだが、こういう場合、「入会の手続き」が、事実上、強制的に進められることがままあるので注意が必要なのだ。

入会の手続きの具体的な進め方については、教委として調査のうえ、後日、ご返答いただけることになった。


<「PTA入会特別金」の会計処理について>
驚いたのだが、学校が、「「情報教育費」「進路指導費」「部活動振興費」として、全生徒の教育活動の充実のために使わせていただくもので」と述べている「PTA入会特別金」は、最終的にもPTAの会計として処理されており、学校への寄付金にはなっていないというのだ。
「情報教育」も、「進路指導」も、「部活動」も、言うまでもなく、学校による教育活動である。その経費を学校とは別団体のPTAが支出しておいて、「寄付ではありません。自らの活動の経費です。」という言い分は、全く想定外であった。
実態としては、それはどう考えても「学校への寄付」になると思うのだが・・。
文科省は、このような処理を想定しているのだろうか?
これも、検討をお願いした。


なお、小学校・中学校についてもPTA会費の徴収に高校と同様の問題があるわけだが、小学校・中学校については生涯学習課の対応となるとのこと。後日確認したいと思っている。


追記(2013.2.15)
「PTA入会特別金」の位置付けについての説明に理解できないところがあったので、以下のような、追加の問い合わせをしました。

○「PTA入会特別金」について
・「PTA入会特別金」は「学校への寄付金」としては処理されていないということだが、では、どのような費目として処理されているのか?

・「PTA入会特別金」は、昨年出された「学校における会計処理の適正化」に関する文科省からの通知・調査とは無関係であるという位置付けをしているのか?
具体的に言えば、通知の前書きには、

「学校関係団体からなされた寄附等に係る支出の項目が学校教育法第5条や地方財政法の関係規定に照らして疑義を生じさせる事案等が国会において指摘されたところです。」
http://ameblo.jp/maruo-jp/entry-11324539797.html

という一節があるが、「PTA入会特別金」は、その中の、「学校関係団体からなされた寄附等に係る支出」には当たらないと位置づけているのか?

・さらに言えば、同通知・調査に関わる「点検・調査結果」が、現在、文科省のサイトに公開されており、その中に、(学校への)「経費の支援」という言葉が出てきているが、この「経費の支援」にも当たらないというのか?
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/jinji/1329576.htm


いずれも、調査の上、回答いただくことになった。現在、高校が入試業務の最中とのことで、昨日の質問と合わせ、さ来週前半を目途に回答いただけることになりました。






1 ■「PTA入会特別金」の位置付けにつき追記
「PTA入会特別金」の位置付けにつき再度問い合わせました。
問い合わせ内容を追記しました。
回答はさ来週前半の予定です。
2 ■横浜市教委事務局は優秀系ですね
大道からのお問い掛け、とても貴重である印象を持ちました。敬意を表します。
公教育の場を、特に公立校を、任意団体のPTAが無思慮に蚕食する現状の是正については、教育委員会において、諸事に明るいだろう事務局が先導する形で、個々の教育委員を啓発する必要を感じます。
市民の啓発も同様です。
その点で、横浜市教委の事務局は法令遵守の道筋を確と示していて、優秀な部類だと思われます。理に沿った進展が期待されます。
大切な記録なので、折を見て、単純誤変換の桜岡を桜丘にご訂正いただければ、念のため。
3 ■Re:横浜市教委事務局は優秀系ですね
>姫路さん
誤変換についてのご教示、ありがとうございます。早速、訂正させていただきました。
(関係者の方、大変失礼いたしました。)

以後、気をつけたいと思います。
4 ■横浜市のとある学校では変化なし
新年度のあたらいいPTAの案内を見ましたが、任意の文字がなく、学校納入金とPTA費は平然と抱き合わせ徴収でした。
5 ■Re:横浜市のとある学校では変化なし
>市民だべさん
先週は、出張等でバタバタしておりました。

情報提供、ありがとうございます。

*****
PTAは任意団体であり、入退会も自由です。この点については、校長会等を通じて、学校説明会等で保護者に周知するよう学校長へ説明しています。
(2012.8)
*****
http://cgi.city.yokohama.jp/shimin/kouchou/search/data/24001826.html

と、教育委員会が明言している横浜市において、いまだこういう学校があるのですね。

市P連と校長会でのPTA任意加入をめぐる教委からの説明は、すでに、2010年の前半にも行われていることなのです。
http://ameblo.jp/maruo-jp/entry-10801051765.html

現時点において、御校のようなあり方が、横浜では例外中の例外なのか、標準的な姿なのか。
確認してみたいと思っています。
市教委としてのスタンスは、かなり明確になってきたと思いますので、あと一歩なのかもとも思うのですがね…。

御ブログ(?)、勉強させていただいています!
6 ■Re:Re:横浜市のとある学校では変化なし
>現時点において、御校のようなあり方が、横浜では例外中の例外なのか、標準的な姿なのか。

確認しないと分かりませんが、標準的だと思います。近隣校で入退会自由のまともなPTAは聞いたことがないです。

●確かに「任意です」とはチラッと新入生説明会で言いますが「みなさんに入ってもらってます」とか一言を付け加えるだけで説明は無しです。
●それで、学校納入金とPTA会費合算抱き合わせで、振込用紙は学校から来る。
●PTAの案内には「任意」の文字は無し!

任意ですが皆様に入ってもらってますよ!まさか、あなた入会しないなんて言わないよね!の圧力を感じます。

これで委員はジャンケンで決めるとか、狂ってると思います。

横浜市教育委員会の「任意周知している」なんて、そんなの意味ない。PTAを根本から、自由入退会の会として作り直さないと駄目じゃないかと思う。

人権無視の全体主義的な違法的なPTAなので、一回横浜市内の全PTAに業務停止命令をかけて、しっかり業務改善されて信頼性をもてる段階になって業務再開させたらいいと思う。
7 ■無題
栗東市の某小学校では教育委員会と栗東市PTA連絡協議会との話し合い待ちです。
8 ■コメント、ありがとうございます
>市民だべさん
情報、ありがとうございます。
3月の上旬~中旬に、横浜にお邪魔し、生涯学習課、学事支援課とこれまでの経緯も踏まえつつ、意見交換をしたいと思っていますが、その時の参考にさせていただきます。

ご意見も激しく同意です。
一点、「業務停止命令」は出せないと思います。
でも、「校内での活動の禁止」なら十分に可能です。
(結局、同じことですかね…。)


>義勇兵さん
栗東市の動きも注視していきたいと思います。
今後ともよろしくお願いいたします。
9 ■大津での新入生保護者による申し入れにも注目!
大津市の新入生保護者による、PTA会費抱き合わせ徴収に対する非常に説得力ある異議申し立てにも注目です。
(「学校に要望書を提出」http://parsave2013k.blogspot.jp/2013/02/blog-post_26.html)

↑の記事をはじめ、湖岸の銀さんの『ボクの備忘録ー学校とPTAと四方山話ー』が始まりました。

PTA問題に関わるようになって、もうかれこれ10年になろうとして、今年とうとう子どもが社会人になります。
当分、PTA問題業界には居続けるつもりではありますが^^;、一区切りつくわけです。
そんなときに、湖岸の銀さんのようなパパさんが小学校の新入生の保護者として、「言うべきことはきっちりと述べていく」というスタンスでもの言われていることは、とても頼もしくも嬉しくも感じます。
10 ■Re:コメント、ありがとうございます
先日、横浜市教育委員会からイジメの調査票が配られました。「人権教育・児童生徒課」に郵送するようになっています。

「人権教育」の「課」があるにもかかわらず、人権無視の全体主義的なPTAの制度を改善できず、それで、こども達に人権というものをどう教え示すのでしょうか!

教育委員会のいう「人権」というのは誰の人権なのか!もしかして、公立学校に子供を通わす保護者以外の「人権」で、日本に住む特定の国の方々の「人権」を意味しているのか!!と勘繰りたくなります。(例;PTAの人権活動:コリアタウン研修)

●任意で加入する団体としてのPTA規約改定
●PTA予算の学校運営費の支出をゼロに
●入会書を作る
●任意ということを掘り下げて説明する
●学校納入金とPTA会費は別に引き落とし
●P連への加入は必要か否かを毎年見直し
●PTAが原因で差別が発生しないように徹底する

・・・・・・・ などなどが、PTAの正常化のために思い浮かびますが、常識的なことが、なかなかできないんですね、PTAは。

PTA本部でPTA活動を頑張る人というのは、学校に媚売りか、宗教がらみの人がチラホラいます。そういう人達は熱心ですから、こどものため、学校のためと、PTAの予算を学校本位に使うことに躊躇しないし、PTAの仕事を増やしたりして、PTAを重たいものにしていきます。

媚売りと宗教がらみの人に一般PTA会員が振り回されているというPTAはうちの学校だけではないと思います。
なので、非入会という選択と退会という選択がしやすい状況をつくって、PTA内部の緊張感を与え、被害者を減らし、被害の度合いを軽くし、頑張りたい人が集まるPTAになってもらいたい。


11 ■補足します・連投します
宗教についてですが、信教の自由があるので誰が何を信じていてもいいと思います。

しかし、学校に媚を売る人や宗教がらみの人はPTA活動に熱心な方が多いのが私の印象です。
熱心なのはいいですが、他の人や後々の人が縛られ苦しむような巻き込み方をすることがあるのが問題だと思います。

入会と退会というのが、悩まないで選択できるようにしてほしい。
私は横浜市民ですが、退会には勇気が必要で、どんなにPTAのやり方に問題を感じていてPTAが賛同できない団体であっても、差別が心配で退会できません。

差別を恐れさせることでPTA会員確保している面があります。PTA会費と学校納入金の抱き合わせしたり、全員PTAに入会させる小細工はバッチリやりますね、PTAは。こんなの狂っていると思います。

学校側、教育委員会側は、保護者の人権をないがしろにしておいて、どうやって子供に人権を示すのか!どうやって、子供のいじめの問題を解決するのか!子供の世界は大人の世界の反のではないでしょうか。