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2013-04-29 22:01:14

横浜市のPTA 任意加入周知の動き、失速

テーマ:PTA問題の実際的解決をめざして
<任意加入周知への動き>
横浜市のPTA連絡協議会(以下、「市P連」)では、月に一回のペースで理事会が開催される。

http://www.pta-yokohama.gr.jp/Meeting

昨年の12月に開催された第5回理事会において、会議冒頭、会長挨拶に続き、定例の「生涯学習文化財課」からのあいさつがあり、その中で、田中主任指導主事が次のように述べている。

***
音楽交歓、三行詩コンクールへの感謝。4月の新入学説明会にPTA任意加入の説明を願う。PTAでの個人情報保護の徹底を願う。
***

翌、新年1月の第6回理事会冒頭のあいさつにおいてはさらに踏み込んで、次のような要請がなされた。

***
任意の話、これから新入生の保護者の皆さんにお伝えする部分大変かと思うが、校長、副校長、役員の皆さんで話していただき、より良いPTA活動目指して協力いただければと願う。(田中主任指導主事)

(任意について)
任意については新聞、ネットを含め沢山情報があるが、情報は正しく伝えることが大事。役員を決める際などには人権的配慮を。できて当たり前は全員には通用しない。個人の生活に負担がかかりすぎると最終的には子どもたちに影響を与える可能性は多分にある。継続するためには変わることも大事。理事会で情報を発信し、より良いPTA活動を。先生、教育委員会、保護者の連携がとれてこそより良い学校が作れる。そのためにもPTAは必要な活動。ご理解、ご協力を。(PTA担当鈴木氏)
***

PTAが任意加入の団体である旨を新入生の保護者に伝えるよう、はっきりと要請されている。教委として、PTAに対してこのように明確な要請を行ったことは画期的なことだった。

この教委の動きは、市民からの要請に基づいたものだ。
「市民の声」という広聴システムが横浜市にはあり、その中で、昨年の8月に、
「PTAには必ず入会しないといけないのですか。
小学生の子どもがいますが、役員を押し付けられました。また、PTAに入会しないと子どもが不利益となることはありますか。」
との声が寄せられ、その声に対して、教委生涯学習文化財課は、

*****
PTAは任意団体であり、入退会も自由です。この点については、校長会等を通じて、学校説明会等で保護者に周知するよう学校長へ説明しています。
*****

と回答していたのである。
http://cgi.city.yokohama.jp/shimin/kouchou/search/data/24001826.html


<市P連理事の反発>
翌2月の理事会冒頭においても、次のように、教委側からはさらに踏み込んだ話がなされた。

**
生涯学習文化財課あいさつ 田中主任指導主事
2月の小学校長会・理事会において市P連理事のみなさんが任意についての話合いを進めている事を伝えた。また、単P会長・校長・副校長も連携し、任意加入についての周知をお願いした。中学校長会においても同様にと考えている。 皆さんには、多忙の中での次年度の役員決め等、感謝する。
**

ところが、前月行われた部会に関しての「部会報告」のところで、任意加入周知の要請に対して、事実上の拒絶の意思表示がP連側からなされたのだった。

***
小学校部会
高橋副部会長:あらためて中小連携の大切さを実感。PTA任意加入についても活発な意見交換となった。それらを代表して鶴見区理事より意見発表する。

鶴見区理事:任意団体は法定団体ではない。PTAを組織することはその団体の自主制に任されている。市教委が「任意加入」を伝えよといっても、それも単Pに任されているのではないか。規約の決定に始まって、活動は単Pが決められるはずである。また市P連・区P連は、みなさんで課題を話し合う場であって上下の関係はないので、指示はできないと思う。PTAは現場の教師の良きパートナーの一人、行政にはPTA活動の包括的支援・社会的支援をお願いしたい。マスコミ、行政に振り回されず自分たちが考え、判断して活動を進めて行ければ良いと思う。
***
(太字、引用者。以下、同)

この「鶴見区理事」の発言は、一理事の発言というよりも、小学校部会での意見交換を「代表して」なされたものであることに注意しておきたい。

このように、2月の理事会では、任意加入の周知を重ねて要請する教委生涯学習文化財課と、その要請を、「任意を周知するもしないもPTAの自主性に任されているはずだ」と拒否するP連側の態度が真っ向から対立する形となった。


そうして、翌3月13日に開かれた第8回理事会において、市P連会長と教委生涯学習担当部長より、対立の裁定とも言うべき、以下のような総括的な発言がなされた。

*****
4. 議事 3)PTA活動の任意性に関する件について
栗原会長:前回部会にて検討。現在上手くいっている学校を混乱させてもいけないが、全会長が知らなければいけない。3月中に各校に文書を配布予定。意見を乞う。これで終わりでなく、全会員が気持ちよく活動できるよう努めていく。

川﨑生涯学習担当部長:PTAは法的に設立した団体ではない。よって入会は強制ではない。趣旨に賛同する人が加入するものだが、本来PTAは、すべての子どもをすべての保護者と教員で支えるのが望ましい在り方と市教委は認識している。その仕組みについて説明し協力をいただくことが重要。
*****

P連会長の発言においては、任意加入について、「全保護者が知らなくてはならない」ではなく、「全会長が知らなくてはならない」とされていることに注意したい。教委幹部の発言も、任意性の周知よりも、全員参加に向けての取り組みの方に発言の重心が移ってしまっているように私には読み取れる。
(なお、会長の発言の中で、「全会員が気持ちよく活動できるよう努めていく」とあるのも、気になる。そこには、「全保護者」への目配りが欠如しているように思う。これは、決して言葉尻の問題ではないと思っている。)

同日、理事会に続いて開かれた小学校部会においては、任意加入の周知のために用意されたであろう「PTA活動を進めるために(案)」という「手紙」の扱いが議題となっている。そこでは、次に見るように、その「手紙」は「校長と会長が見ればよい。保護者に知らせる必要は必ずしもない」となってしまった。

その部分を引用しておく。

*****
(1)市P連よりの手紙について
校長先生と本部役員の共通理解として使用するなど、扱いについては単Pの判断に任せる。
→「PTAは任意団体」。つまり「運営や活動については自由。自分たちで決めて活動することができる」という団体。「任意団体」と「任意加入」とは別問題。しかし、手紙には「加入」のことにしか触れていない。
→市Pや教育委員会は、管理機関ではない。「市Pに言われたから」という言い訳はきかない。それならば、市Pが指導的立場にあると誤解をうけるような表現はやめたほうがいい。
→そもそもこの手紙を出す意味は、PTA会長が代替わりした際など、基本的な知識がない会長の覚書のような存在。であれば、校長先生とPTA会長最低限の間で共有していればよいと思われる。
*****

今引用した部分の直後に、オブザーバーとして参加している主任指導主事のコメントがある。

*****
田中主任指導主事より
手紙に関しては、正しい知識を会長や校長・副校長に示すための第一段階。校長先生方の中でも、任意加入の理解について温度差がある。そのために、一個人から教育委員会へ問い合わせがあるのも事実。最低でも校長・会長の間では、共通理解が必要。
*****

主任指導主事の苦衷は察するにあまりあるが、各保護者への周知の方針は撤回されたということだ。私の理解に誤りがなければ…。

この、3月の小学校部会の部会報告を見ると、任意周知に向けた動きに対して幹部たちの反発が噴き出していると言っても過言ではない。納得できない発言に赤線を引いていたら真っ赤になってしまいました。


<まとめ>
以上、横浜市において、「市民の声」を受けていったんは任意周知に向けての動きが出たものの、市P連理事の反対によってその動きが抑え込まれてしまったことを見てきた。

とは言え、生涯学習文化財課からの問題提起は大きな一石を投じており、全市的とは行かずとも任意加入を伝えることにした単Pもかなりの数にのぼるようであるし(2月の中学校部会報告冒頭発言)、活動のスリム化をどう進めるかや、役員になってもらうにはどういう工夫が必要かなど、PTA幹部たちの間にもPTA問題解決に向けての動きが出てきた(2月の小学校部会報告等)こともまた確かである。

しかししかし、P連理事の皆さんは、上から任意の情報を遮断したとして、PTAの基本的な性質について、これだけ、新聞やテレビでとりあげられるようになってきたのだから、いずれ各保護者の知るところになるとは思わないのだろうか?
そして、そうなると、PTAという団体に対する「社会的信用」をますます損なうことになるとは考えないのだろうか?


追伸
4月23日の朝日新聞文化面に載った、木村草太氏(首都大学東京准教授・憲法学)による「PTAと結社の自由」をテーマとする記事につき、近々感想を述べたいと思っています。





1 ■権利能力なき社団
権利能力なき社団であるところのPTA、というブログ記事があります。
http://ameblo.jp/kiyo2kiyo2/entry-10083366867.html


2 ■情報です
神奈川県Pのホームページ、(23年度)朝日新聞役員へ口頭で…の報告が興味深いです。
http://www.pta-kanagawa.com/2012/07/06/


3 ■情報です(驚)
今年度の関東ブロック神奈川大会、ゲストに藤原和博さんが予定されています。
http://www.pta-kanagawa.com/h25


4 ■なんのために、この理論を使うか?
こんばんは。
好リポート、興味深く拝見しました。

***

また市P連・区P連は、みなさんで課題を話し合う場であって上下の関係はないので、指示はできないと思う。PTAは現場の教師の良きパートナーの一人、行政にはPTA活動の包括的支援・社会的支援をお願いしたい。マスコミ、行政に振り回されず自分たちが考え、判断して活動を進めて行ければ良いと思う。

***

上記、横浜市教委へ、P連からの申し入れ、ですね?

ある意味、しごくもっともな、ケチのつけようがない法的解釈のもとに提言がなされています。この刀を抜かれたら、教委としては無理強いはできますまい。

ですが、P連側が、なんのためにこの理論を使うのか、大いに疑問が残ります。
また、自分としては、「PTAの目的解釈が間違っている」と申し上げざるを得ません。
以下、子細に考えを書き込んでみます。

  > 任意団体は法定団体ではない。
 PTAを明確に規定する法律はありません。あえて法を探すなら社会教育法となります。ここの解釈、法的判断は、内閣や文科省に伺って、同じ答えが返ってきます。

  > PTAを組織することはその団体の自主制に任されている。
 誤字はご愛嬌として。歴史的背景を洗うと、PTAの組織には、当時の文部省が強力にかんでいます。どこまでが一体自主性なのでしょうか。

 > 市教委が「任意加入」を伝えよといっても、それも単Pに任されているのではないか。
 PTAは任意団体の一つである。これは、論を待たない事実。
 では、市教委が「任意加入」を伝えよ、と要請するのは、社教法十条、十一条、十二条の3条の解釈問題となり、統一した見解はないそうです(当地教委に確認済み)。すなわち、是、でもあり、否、でもあります。


5 ■:なんのために、この理論を使うか?2
連投失礼します。

 > 規約の決定に始まって、活動は単Pが決められるはずである。
 そのとおりです。ですが、規約の上位法令をごぞんじでしょうか?いくらPTA規約に謳っても、その内容が法令に反する場合、規約の該当条項は無効になること、P連側は認識しているのでしょうか?

 > また市P連・区P連は、みなさんで課題を話し合う場であって上下の関係はないので、指示はできないと思う。
 ごもっとも。理念通り。
 しかし、お金の流れの実態と、それに伴う会員意識はいかがなものでしょうか?真に「上下の関係はない」という意識が単位PTAの一般会員にもひとしく醸成されているでしょうか?わたしは疑問に思います。

 > PTAは現場の教師の良きパートナーの一人、
 …それもPTAの一つの側面ではあるでしょうが、本筋ではない、と申し上げます。PTAの原点の書類を見た経験上、PTAは「大人の学び」の場であることが、本懐だと申し上げます。

 > 行政にはPTA活動の包括的支援・社会的支援をお願いしたい。
 包括的支援・社会的支援、と、鶴見区理事がおっしゃる行政の具体的行動、とはなんでしょうか?大いに質問したいです。

 > マスコミ、行政に振り回されず自分たちが考え、判断して活動を進めて行ければ良いと思う。
 理念と乖離したPTA運営の実態があるからこそ、マスコミがPTA問題を取り上げたのではないですか?「自分たちで判断」それも結構なことですが、正しい判断を下すための材料を行政が与えること、これを「指導」と言わずしてなんといいましょうや。

***
川﨑生涯学習担当部長:PTAは法的に設立した団体ではない。よって入会は強制ではない。
***
このご発言には、うれしくなってしまいます。
ちょっと、後退してしまったのが残念ですが…

まるおさん、長々と失礼いたしました。


6 ■騙されないで
みなさん、教育委員会の術中にはまっていませんか?
本当にやる気あるなら、お膝元のP連の改革からやるでしょう。どうしてP連への入退会自由、講演会への動員強要をやめさせるなど、単Pの負担を減らす具体的な指導をしないのかな?
でも現実は、教委が一蓮托生でやってきたP連への入退会自由なんて口が裂けても言えませんよね。

そもそもP連の反応を見越しての茶番なのに、うれしくなっちゃうなんて、お人好しですね。
教委だけが、「いい子ちゃん」になりたいのが見え見えで笑えます。


7 ■PTA活動での感想
保護者もひとたびPTA本部というところに入ってしまうと、「組織保護」の方向に思考が向いてしまい、「法令遵守」や「常識的に」というのは学校の中は別だという考えになりがちになるのだと思います。
それで、P連の中の方々ならなおさらだろうなと推測いたします。

横浜市内の自校PTAは結局は学校の第二の財布の役割を担い、学校側が『事業積立金』という名目で、周年行事に何百万円というお金が必要な時のため、『学校支援金』という名目でとっさの出費、保護者に請求しにくいものの出費のためにあるのだと思いました。

P連の事情、各学校レベルの事情、それぞれの事情で「任意」とは言いたくないのだろうと思います。

PTAに騙された感、やらされた感は、保護者の心の傷になると思いますので、どうにか改善を願う。


8 ■Re:PTA活動での感想(2)
すみません、連投します。
自校のことですが、

PTA総会では、『事業積立金』『学校支援金』というものの目的と中身を説明しないまま、総会に出席する保護者は訳も分からないまま疑問も持たず、予算議案として議決されます。

お金について、いい加減なんです。学校とPTAの間では。

『学校支援金』をたとえば30万円を4月にPTAから渡した場合、ほぼ満額学校は使っちゃいますから。それで、何に使ったかは、保護者は知る由もなく。

そんなPTAが「任意加入」周知に消極的なのは、組織として腐っていると思います。詐欺的組織と思ってしまいます。


9 ■Re:Re:PTA活動での感想(2)
>市民だべさん
学校とPTAが出すお金の件、当地教委はもっときちんと学校を指導しているつもりになっています。でも、実態はそうではありません。この目で見てきましたから。
そのやり口、御地に比べればもっと陰湿。

PTAから学校へお金を渡す名目の予算がある分、御地はわかりやすいと思います。

なお、

>PTAに騙された感、やらされた感は、保護者の心の傷になると思います

すでになってます。


10 ■Re:騙されないで
>経験者さん
>そもそもP連の反応を見越しての茶番なのに、うれしくなっちゃうなんて、お人好しですね。

お人好しで結構。よくひとにもそういわれます。
自分、当地教委に足を運んで担当官と直接対話しました。通じるものが多々ありました。わたしなんかより情報はつかんでますし、問題点を把握もしておられます。

これ、懐疑的に教委の事を観察なさると、そういうご意見が出るだろう、とお察しします。

教委が「強力に指導」して、P連と、PTAの体質が変わったとしても、果たして民主主義をわれわれはすぐに使いこなせるでしょうか?
あるいは、隠れている地域のヒエラルキーが学校運営に隠然と影響を及ぼす、毒のようなもの(善意で関わる方もいらっしゃるけど)、その土地土地の状況、もろもろのものが複雑に組み合わさって、いまの状況がありますよね。少しずつ解いていかないと。一概には言えないと思います。

ひとつ、わたしの大きなテーマとして持っているのは、「多数決は、本当に民主主義の正解を導き出す方法なのだろうか?」ということです。

あとはやっぱり、学校長に教委から指導が行くのがいいのでは?と思います。


11 ■安振会
昨年、横浜市安振会は保護者のPTA会員、非会員は問わず、市内の学校に通う児童生徒が対象であるとこちらで書き込みをしました
続きです

昨年、安振会の言い分を説明し、加入金の支払い方法はPTA一括納入もしくは学校単位での納入ということだったので教頭に加入金500を持参しました

そして今年
教頭(同一人物)から
自分は何も調べずに500円を預かった
その後安振会は個人単位の加入ができないことがわかった
PTAで払っているのでPTAに賛同して欲しい
と言われました

他にもいろいろあったのですが、教頭は安振会の仕組みもPTAとは関係ないことも全く知らず、再度1から説明し、、今更何を言っているのだろう?
と冷静さをすっかりなくし、カチンと来まして

現在手続き中の保険金請求は取り下げます
今年から安振会もはいりません
おしつけがましいPTAにも加入する気もありません
と返事をしました

安振会の掛け金は1年で500円ですが、
パンフレットに記載されない条件があり、請求も面倒で私は辞めることに何の未練もありません
けれど、
加入条件をクリアしているのだから、後は学校とPTAのやり取りではなく、学校と安振会のやり取りだと思うのです
その上、保険にからめてPTAへの勧誘だなんて
ブチ切れました

PTAの推奨する保険よりも生協や国民共済のほうが使い勝手がいいですよ
掛け金は安くても、使えない保険なんて意味ないです

学年費から引き落としになっている学校は一保険屋のために学校が強制的に学年費と言う形で引き落とすのはまずくないですか?

PTAもそうですが、保険加入を強制されるのは迷惑ですね
逆パターンで加入条件はクリアしてても加入する方法がないというのも困りますが


12 ■Re:安振会
>横浜市民さん こんにちは

任意加入で退会も自由だと説明しないPTAの保険は問題があると思ってます。
強制的にPTAに入会させ、保険料を払うって、詐欺的だと思います。余計なお世話だと思います。

自校では、あんしん会の保険は、強制的に払わさせられます。学校側は少額だからいいでしょ?と考えているのか?保護者を馬鹿にしているような気がしてきてしまいます。


保険をからめてPTAの勧誘なんておかしい!キレて当然と思いました。


13 ■Re:Re:騙されないで
>猫紫紺さん

さすが頭の良い方です。
教育委員会の人って、お一人ずつはとっても言い方が多いのですが、組織の一員となると世の中のダメ教委になっちゃう。

どうして、いじめや体罰の時は文書で矢のように現場に指示を飛ばした教育委員会が、PTAの入退会自由問題になると腰が引けるのでしょう。
彼らも入退会自由が「劇薬」だとわかっているのですよ。もし十分な準備無く劇薬を使わせて、大きな問題になったときの責任を、PTA執行部に押しつけたい魂胆が見え見えです。

私は、この劇薬を使うのにはもう少し時間をかけた方が良いと思います。

学校、地域、P連が今のままで、本当に執行部は「劇薬」を使いこなせるでしょうか?
時代が変わり、今まで通りで良いわけではありませんが、劇薬に耐えられる環境作りが必要だと思いませんか?
正しいことでも、やり方を間違えると、かえって人々を不幸にすることもあると思います。

まずは、単Pをもっと自由な存在、真の任意団体にしてあげることが第一だと思います。簡単なことではありませんが。
地域、学校、教育委員会って、実は最も法律から遠い存在だと思います。この3つに一番優先されるのは、法ではなく、身内の論理です。本来一番安全であるべきところで、クラスメートや先生に殺された生徒たちは何人いたでしょう。それを隠蔽してきたのはどの組織だったでしょう。


14 ■私の子供の小学校でも任意加入についての話し合いをする予定
ようやく栗東市ても任意加入について話し合いをすることになりました。入会申し込み書を使用して入会の意志を確認する。
また役員免除の際のプライバシーの保護等を切り口に進めていきます。
学校とPTA会長と私で今度来月会合をして叩き台をつくる予定です。

また学童の保護者会についても対応を考えていきたいと考えています。


15 ■Re:Re:Re:騙されないで
>経験者さん
おっしゃること、よくわかります。

 > 私は、この劇薬を使うのにはもう少し時間をかけた方が良いと思います。

御意。
(おそらく当地教委も同じ見解でありましょう。そのような感触を得ました。)PTAは「社会教育」。行政の担当セクションは、生涯学習関連のところのはずです。(当地、文科省は確認済み)

「PTA入退会自由」は、まさしく、法的には真実です。わたしは、この文言を請願タイトルに使用するに当たり、このキャッチフレーズが一人歩きするであろうこと、予測しておりました。でも、あえて使いました。PTAについてあらゆる人に考えてもらう機会を増やすために。

経験者さんが、この文言を「劇薬」に例えられたこと、ぴったりだと思います。
わたし、「劇薬」を治療目的で恒常的に服用しております。これは、医師の管理のもと、量を守っていかねばなりません。そして、ときおり血液検査をして、該当薬の血中濃度を測定しております。この劇薬、飲みすぎると簡単に死ねますので。…おっしゃること、体験的にわかります。

さて、この例えの

 医師 = 教委
 劇薬 = 単Pにおける PTA入退会自由

を、どのように現実に適用してよいか?少しずつ、劇薬に身体を慣らしていくことがいいのではないでしょうか。こころ折れそうになりながら、踏ん張ってあちこちで議論と活動をしていますけど。


16 ■Re:Re:Re:騙されないで(続き)
>経験者さん

 > まずは、単Pをもっと自由な存在、真の任意団体にしてあげることが第一だと思います。簡単なことではありませんが。

 おっしゃるとおりです。
 いま、全国のあちこちで、上から下から、声を上げて行動していらっしゃる方が増えていますよね?ネットで情報発信しなくても、潜在的にそのようなPTAも必ずあるはずです。

 > 地域、学校、教育委員会って、実は最も法律から遠い存在だと思います。この3つに一番優先されるのは、法ではなく、身内の論理です。

 どうやらそのようですね。一般企業では、当たり前のことが学校では通じなかったりしますもの。身内で手術を受けた方がいらっしゃれば、すすんだインフォームドコンセントの仕組みとPTA入会の仕組みを比較すると、彼我の差にびっくりなさるでしょう。
 「人を成長させる」が目的の教育と、「結果を重視する」企業とでは、おのずと物差しも違ってくるでしょうけれど。

 かつて「教育制度改革」と題したテレビのテロップに
 ・ ガラス張り
 ・ 集中した人事権を開放すべき
 ・ 議員の干渉を排せ
とありました。たしか、大分の教員汚職事件のときの報道だったと思います。
 このあたり、ヒントになりますか?


17 ■Re:Re:安振会
>市民だべさん

安振会に聞いてもあやふやなんですよ
なので直接損保ジャパンに聞きました
(こちらでは安振会に聞けといわれます)
学校が集金して一つの保険会社をもうけさせるって問題ですよね
安振会は家庭数でもかなりの人数になるので
こういってはよくないかも知れませんが
何かウラがあるの?
と疑いたくもなります

PTAでも
保険に入る入らないは各会員が自由に決められる
と言うオプションくらいはあってもいいのにと思います


18 ■Re:Re:Re:安振会
>横浜市民さん

>保険に入る入らないは各会員が自由に決められる
と言うオプションくらいはあってもいいのにと思います。

そう思います。反強制的にPTAに入らせ全員保険に入ってもらいますって、私は法的に解説できませんが、問題があると思ってます。

PTAと同様、保険に加入するかどうか聞いてくれてもよさそうものですが。

19 ■役員がPTA 保険関係者
>横浜市民さん

自校PTA 幹部役員氏名、ネット検索したら、P連加入の特定保険会社関係者と同姓同名で、顔写真が酷似していたことがあります。

自校は、PTA 保険加入、一括で全会員が加入します。
総会は、入学式1週間以内に開かれ、総会の委任状は総会資料(活動計画、予算案)配布前に配られ、総会資料は総会4日前に配布されます。

事務局は非会員からの質問を一切受けないため、新入生保護者は、実態がわからない状態のまま、時が過ぎていきます。


20 ■Re:Re:Re:Re:安振会
>市民だべさん

あなたが、逆の立場に立てばどうですか?
あなたが、何百世帯の保護者の管理を任されていたらどう思いますか?学校は保険会社ではありませんよ。保険くらいみんな同じのにはいってもいいじゃないですか。
そんな時間があるなら、先生方には、子供たちの教育に全力をつくしていただくことが一番重要だと思います。


21 ■千葉市議会へ陳情が出ています
情報提供です。

千葉市議会で、PTA への入退会に関する陳情が、継続審査となっています。
http://www.city.chiba.jp/shigikai/seitin25-1.html


22 ■Re:Re:Re:Re:Re:安振会
>経験者さん

私が何百世帯の保護者の管理を任されていたら、保険は切り離します。学校やPTAは保険屋じゃないですから。
各ご家庭で、どこかの会社の各ご家庭にあったプランに入ってもらえばいいし、入らなくてもいい。

間違っても、PTAと保険に説明不十分にしておいて、全員にPTAと保険に強制的に加入させるなんてしたくないです。


23 ■Re:役員がPTA 保険関係者
>匿名さん

やはり、こういうことは誰かが儲かる仕組みになっているのですね
理解していたはずですが、現場の
強制仕事にからむ保護者の言い争いや
専業主婦VS働く主婦戦争などを目の前で見ていると、せめて利潤追求のためにPTAを利用することはやめてもらいたいと願います
役員決めの現場は目も当てられない惨事です

24 ■コメント、ありがとうございます。
皆さま
興味深い新情報や考えさせられるコメント等、ありがとうございます!

猫紫紺さん(コメント4,5)
例の理事の発言には、①教員を会員に擁し、しかも学校での活動を許されている団体として、教委の要請を「団体の自主性」を盾に跳ねのけるのはどうなの?そんなこと言うなら、有志の保護者だけで学校の外で活動すべきでは②自分たちの「自主性」を説きつつ、保護者一人ひとりの「自主性」を蔑ろにするのは明らかに矛盾している③そもそも、情報を操作して人の行動をコントロールしようなんていうのは、教育関連団体としてどうなのか?、等々を私は感じました。

>この刀を抜かれたら、教委としては無理強いはできますまい。

教委はPTAには命令できませんが、校長には命令できます。

*****
PTAは任意団体であり、入退会も自由です。この点については、校長会等を通じて、学校説明会等で保護者に周知するよう学校長へ説明しています。
*****
との校長への「説明」が、新年度どう実現するのか(あるいはしないのか)注目したいと思います。


経験者さん(コメント6)
一面を鋭くとらえておられるように思います。
横浜市の広聴制度「市民の声」は、市外の人にも開かれています。私も何度か利用しています。
経験者さんも、ぜひ鋭い突っ込みをなさったらいかがでしょうか?
いずれにしても、私も機会があったら、教委・P連が、全員加入にせざるを得ないように単Pを追い込んでいるという側面があるのではないか?との問いかけをしてみたいと思いました。

25 ■コメント、ありがとうございます(2)
>市民だべさん(コメント6,7)
横浜市は、昨年度行われた文科省のPTA会費の扱いをめぐる通知・調査において、とりたてて反省・是正はしていないはずです。

市民だべさんが問題にしていることを、「問題なし」と考えている可能性が大です。

>PTA総会では、『事業積立金』『学校支援金』というものの目的と中身を説明しないまま、総会に出席する保護者は訳も分からないまま疑問も持たず、予算議案として議決されます。

これが本当なら(疑っているわけではないですよ^^;)、私も相当問題があるように思います。
以前のエントリでご紹介したように、他県・他市では、「その目的と中身についてのPTA会員の納得」を寄付を受け入れる条件にしています。
岡山県、島根県、宮崎市、和歌山県等。


横浜市民さん(コメント11)
>学年費から引き落としになっている学校は一保険屋のために学校が強制的に学年費と言う形で引き落とすのはまずくないですか?

【入退会自由なPTAに全保護者が加入しており、しかも、総会にて前会員がその保険にf加入するものとするとの議決がなされている。】
このような条件が満たされていたら、一応「あり」かなと思いますが、そのいずれかが欠けていたら問題だと思います。
札幌でも同様の問題があり、金子やすゆき市議が追求されています。


義勇兵さん(コメント14)
学校、PTA会長との話し合い、がんばってください!


千葉市民さん(コメント21)
またまたすごい情報、ありがとうございます。
それから、前々エントリのコメント41にいただいた、「昨年度、PTA 会費集金はPTA 会員あてにお知らせするようにと、教育委員会から学校へ指導(※)があっても」との情報、これ、すご~く、うれしいです。

26 ■使命は果たした、というところでしょうか。
まるおさん、おはようございます。
大変ご無沙汰致しております。

今頃、なのですが、鶴見区理事の発言で協議が止まってしまったら、とします。
この連合体に対する助成金(施設無償使用許可含む)などがある場合、私なら「公序に反する団体に対する公金支出で市財政に損害を与えた。」との理由で教育長以下を職員処置(住民監査)請求の対象にするでしょう。
これでは自治体責務である「社会教育の醸成」とはならない、と考えるからです。

お手紙にて「学校(単P)に丸投げ」し責任を果たした、というところでしょうが、これが「公序良俗」と言えるのかが問われるところだと思います。

PTA寄付は、文科省で行う地方教育費調査にて、「PTA寄付金等」という調査項目が存在した平成20年度調査(19年会計)では全国で211億円あることが判っておりますが、何故だかこの項目は翌年から外されました。
ちなみに、平成7年の寄付総額は500億円程度ありましたので、年を追うごとにこれを改めたか、表に出ないように加工したものと考えております。
調査項目からの除外により「文科省は黙認した。」、というところでしょう。


27 ■Re:Re:Re:Re:騙されないで(続き)
>猫紫紺さん

今の教育委員会システムのままでは、誰がやっても改革は難しいと思います。
教育委員は、教育長を除けば全員非常勤の素人です。こんなやりやすい人たちが頭にいれば、事務局がやりたい放題やってしまうのは当たり前でしょう。大津のいじめ事件で、レイマンコントロールの限界を世間も分かったと思いますが。

このブログでは、PTAについてかなり詳しい人たちが議論していますが、世間の保護者は皆さんが思っているほど、関心も知識もありません。
一度、今のPTAができること、できないこと、やっていいこと、いけないことを論点整理してはどうかと思います。
法律、身内の論理、教育的配慮などPTAを取り巻く制約は他の任意団体より多いです。
たとえば、法律では問題なくても、大半の公立小学校は、保護者や団体から寄付が受けられないのは事実です。「抜けない刀」を前提に議論をしても空しいだけです。事実上できることと、できないことをきちんと整理して、現実的に何ができるか知恵を絞っていくと良いと思います。
私は、これからもPTA執行部をやっていた立場で発言させていただきます。


28 ■学年費からの共済掛金の支出
横ですが・・・
「学年費」「学級費」などを徴収する法的権限は学校には無いようです。
この場合、学習環境を整える目的で保護者が負担する教材などの費用について、(保護者の理解の上で)担任にこれらの費用を預けて購入・管理してもらうという民法上の「委任・受任契約」になっている、と解釈されております。

ところが、たとえ保護者の理解があったとしても「学年費」から特定保険屋の共済掛金を支弁しているのであれば、担任は”相見積もりを取ったか””保険内容についての説明は十分に行ったか””会計報告をしているか”などの「善良の管理者としての義務(善管義務)」を負うようです。
これらの責任についてはあくまでも「要求があった場合」に発生するようなのですが、相手は公務員ですので要求がなくとも公開することが望まれすのです。
なにかしらの事情で“省略されてる”のが実態のようですが、「相見積」や「事前説明」が欠けていれば、独禁法にいう「欺瞞的顧客誘引」になる可能性があります。

>経験者さん
地方の公立小学校は寄付を積極的に受け付けておるようで、地方自治法の趣旨からも外れる行為だと考えます。


29 ■Re:学年費からの共済掛金の支出
>PTAのあり方とは・・さん

お久しぶりです
やはりそうでしたか
調べなくても冷静に考えれば、その通りなのですが、
なにせ学校が堂々としていると
あれ?私の意見は違う?
と自分に自信がなくなります

子供が義務教育を受ける年齢になり
教育委員会によって指定された小学校へ行く
たったこれだけのことなのに
しかしまぁよくもこれだけの問題がでてくるものだ
と思います

勉強になりました


30 ■Re:安振会/横浜市教委の画期的な機構改新
>横浜市民さん

この4月から、横浜市教委は事務局の「PTA担当」を改新しました。
3月までは総務部の生涯学習文化財課でした。
4月からは指導部の学校支援・地域連携課です。
「指導部」の担当になったのですから、おかしな「PTA」に対しては「指導」が強まるのではないでしょうか。


31 ■Re:Re:安振会/横浜市教委の画期的な機構改新
>姫路さん

>3月までは総務部の生涯学習文化財課でした。
4月からは指導部の学校支援・地域連携課です。

本当に?
疑っているわけではなく、びっくりしているのです。
これまではあくまでPTAは社会教育関係団体=成人に社会教育を行う目的、というタテマエを守ってきたはずなのに、いよいよ「学校支援と地域連携を目的とした団体」とハッキリ言っちゃうわけですか?
学校支援団体を公立学校に置いて優遇する根拠法ってあるのですかね?

PTAを「社会教育の場である」と強弁するには実態がかなり乖離していることは既知のことですが、ここまで開き直られると驚きます。
教員も巻き込んで「学校支援」を行うより先に、まず公務員として公教育をまっとうするのが先じゃないのかと怒りが湧きます。
あきれるような学校教育の中身がつぎつぎに報道され、現実の学校でも「先生研修が足りないんじゃないの」と思われる事例にいくつも遭遇するのに、学校支援の任意団体の活動などふざけるなーって思いますよ。横浜市教委はやるべきことの優先順位を間違ってるんじゃないでしょうか。


32 ■PTAは任意団体だけど
教委自体はPTA会員がいなくなった方がいろんな要求がばらばらになって楽なのでは?団体でまとまるからいろんな要求ができる。それを安易に加入自由だ、ということでいいの?PTAは対等に学校や教委と交渉できる代わりに総会で承認された教育活動を行う義務を会員は負う。だから毎年アンケートなどで過半数で承認されるような内容に活動を変えればいいだけのこと。最終的には交渉権のある会長だけがいればいい。活動内容は自由に自主的に変更していい。ただ困るのは承認して引き受けたはずの役員さんが自覚がなくて途中でやらなくなり、周りのものもいやになってしまうことだ。だから責任のある役は多くないほうがいい。ただ楽だから、で安易に加入自由はどうか。統廃合問題、虐待、交通安全、地震対策。PTAが活動以外に提起しなければならない問題はあまりに多いのではないだろうか。・


33 ■Re:PTAは任意団体だけど
>こふきいもさん

こふきいもさんに質問がありますので、もしよかったらお答えいただけると嬉しいのですが…

①こふきいもさんのところでは、PTAで教委に対する意見を取りまとめて要求して行く、ということをされているのですか?
それは、どのような場で「取りまとめ」られるのでしょうか?
総会ですか?それともアンケート?
こちらでは、まったくありません。
何を要求するかがPTAでまとめられる、ということ自体が、想像だにできません。

②「安易な」加入自由というのはどのような自由化を指しますか? 「楽だから加入自由がいい」という主張をした人物がこのサイト内で居ましたか? 「安易でない」加入自由とは? それとも、加入自由化はすべて「安易」だ、という評価でしょうか?

③>PTAは対等に学校や教委と交渉できる代わりに総会で承認された教育活動を行う義務を会員は負う。
→総会決議がすなわち会員が負う義務となるなら、その義務を物理的に負えない人や信条として負いたくない人は、PTAに加入しない以外の選択肢はなくなりますよね?
かつ「加入自由化」は安易だ、という評価なのであれば、結論として
「保護者と教職員は全員、PTA決議に従って活動する義務がある」
というのがこふきいもさんの主張だ、ということでよろしいのですか?

④>活動内容は自由に自主的に変更していい
>統廃合問題、虐待、交通安全、地震対策。PTAが活動以外に提起しなければならない問題はあまりに多い
この2つの主張は矛盾するもののように私には受け取れるのですが…
PTAは自由なボランティア団体なのか、教育問題に対してミッションを負う団体なのか。
こふきいもさんはどちらとお考えでしょうか?